2014年12月20日
まもなく、間もなく、マモナク
部屋にはコタツとストーブが出て、
からだもこころもポカポカ暖かい。
夕方はもう真っ暗で、
ところかしこでイルミネーションの光。
12月のこの時期は、「一年の終わり」ムードが半端ない。
この一年の総まとめ的な感じで、
流行語大賞とか、流行ったものとかさ、
「あー、あった、あった。でもこれって今年の話?」
って、いつも驚くんだよね。
まぁ、そんなことは一旦忘れてと・・・
寒さにかこつけて、布団から出るのも一苦労。
結局二度寝しちゃって、
昼過ぎになってようやく、重い腰を上げて動くわけ。
さーて、今日もそろそろ行こうかな。
チリンチリーン
東プラ玄関のドアの呼び鈴が鳴ると、
「○○さん、こんにちは。」
「こんにちはー!」
スタッフの声がやまびこになって返ってくる。
「寒かったでしょ?上はあったかいよぉ」
玄関がある1階から2階までの階段の道のりも、
外と同じく寒いのはここだけの話・・・。
ガラガラガラ
フリースベースのドアを開ける。
(こんにちは)
「お!○○さん!」
「こんにちはー」
「おー」「やっほ」
こっちののやまびこは数が多い、
いち、に、さん・・・プログラムもあったし今日は結構いるな。
ドスンッ
ソファーにからだを預けて、
かばんから本を取り出すと、
ゆっくりページをめくっていく。
カコンッ カコンッ
「あーーー!」「マジかよ」「よっしゃ」
卓球をやっている。
なかなか白熱しているらしく、窓を開けて半袖姿の人も。
カタカタ カチカチ
隣ではパソコンをいじっている。
タイピングゲームをやったり、動画を観てて笑ってたり。
ウーン ウーン
遠くから悩ましい声が聞こえてくる。
「あとこの1ピースだけなんだけどな」
「集中力つづかないわ~」
「・・・(もくもくと作業)」
パズルをやっている。
1000ピースだってさ、すごいね。
トントントン
「なにを読んでるんですか?」
肩を叩いて、スタッフが話をかけてきた。
どうやら、好きなジャンルが似ているようで
どんどん話が盛り上がっていく。
「へぇ、そうなんですね!」
「今後その本、読んでみますね~」
そういえば自分の趣味の話とか、好きなものとか、
誰かに伝えたことなかったかも。
「さぁ、きりの良いところで今日も終わりにしよっか」
17時。
帰る時間だ。
玄関では皆それぞれが、
今日あったあんなことやこんなことを、また話し出してしまう。
「お疲れさまでした」
ドアを開けると、外はさらに寒い。
「あ、これアカンやつだ」と、薄着のひと、
「まだ時間あるんだよな」と、バスの時間を待つひと。
今年も終わって、また季節は変わるけど、
人と一緒にいる安心感て、こういうことなんだろうな。
いつか読んだあの小説、
最後のページに書いてあったこの言葉が、
何となく頭をよぎった。
東プラな一言
「一年の 終わりにあるよ 大晦日
必ずしよう トイレ掃除 in my house!」
クリスマスパーティに向けて、皆で作ったキャンドル
と、そのリハーサルの様子
この物語は、利用者とスタッフの話を基に構成された、
東プラの何の変哲もない、いつもの1日の様子です。
ぜひ、東プラの雰囲気を味わっていただければと思います。
よこはま東部ユースプラザ