Publication
書籍のご案内
若者が語る~Hさんの場合
「6年の引きもりからの脱出」
バリューブックス
B00AGYWD3C
2012/11/26
Hさんは、中学3 年生のときに、わずか3 カ月の間に、ご両親を亡くされました。
その後、九州にある児童養護施設に入り、高校を卒業。関東にある自動車工場の寮に入り、正社員として、工場内機械のメンテナンスを担当していました。12年もの間働いていたのですが、体をこわし、精神的疾患を患ってしまい、会社を休みがちに。会社は、その勤務状況を問題視して、Hさんを解雇してしまいました。
会社を辞めたHさんは、退職金こそ持っていたものの、寮を出されてしまいます。
退職金を食いつぶしながら、カプセルホテルに泊まっていたHさんでしたが、住民票を持てず、保険証を手に入れられないため、精神科に通うにもたいへんなお金がかかります。やがて、お金も尽き、路上生活を余儀なくされてしまいます。
「こうやって死んでいくんだ」と覚悟を決めたとき、市役所職員によって助けられ、生活保護を受給できることになりました。しかし、体の調子が戻り、働き始めてからも、会社都合で解雇になることが続きます。めげずに就職活動をしていたHさんの前に立ちふさがったのは、「保証人がいない」ということでした。40社以上から不採用になったのです。自暴自棄になったHさんは、生活保護をもらいながら、ひきこもり状態になってしまいました。
6 年ものひきこもり状態に突破口をあけたのは、たちかわサポステのスタッフによる訪問でした。