Social Problem
育て上げネットが取り組む社会問題
約200万人の若者が「社会的孤立」を経験
日本では16人に1人の若者が ”働きたくても働けない” 状態に陥っています。彼らは「ひきこもり」「ニート」「若年無業」など、さまざまな呼ばれ方をしますが共通しているのは、社会から孤立しているということです。
直近20年で若者は約1,100万人減少しましたが、孤立状態にある若者は減少することなく横ばいを続けています。働いている若者も3分の1が非正規労働者で、5人に1人が年収200万円以下の状態で生活しています。少子化が進み、若者が希少価値化しているにもかかわらず、なおも厳しい状況におかれています。
育て上げネットは子ども・若者の社会的孤立を社会課題と捉え、当事者となる若者やその家族が求める支援を提供しています。また、若者支援を社会のインフラとして根付かせるために地域社会、行政、企業などに働きかけ、若者支援の担い手を増やす活動も行っています。
Mission
私たちが取り組むこと
若者と社会をつなぐ
若者もまた、私たちの社会を構成するひとりです。若者が望まない孤立を経験しないようにするには、当事者の若者を支え社会とつなぐことはもちろん、社会の側が認識を変えて、若者を見捨てずにつながりを作ることも重要です。私たちは若者とともに進む社会を見据え活動しています。
Vision
目指す社会
すべての若者が自分に合った「働く」と
自分に合った「生き方」を実現できること
これまで私たちは「働く」と「働き続ける」の実現を目指して活動してきましたが、時代とともに理想とするは多様な価値観が受容されるようになってきました。雇われることが必須でなくなり、仕事場所も自由になりつつある今、私たちは若者が自分に合った「働く」や「生き方」を実現するための支援へと活動の幅を広げています。
ひとりひとりの若者が望まない孤立を解消し、なりたかった自分や納得できる人生を実現できるように、20年の節目にビジョン(目指す社会)を刷新しました。
Social Investment
なぜ若者支援が必要なのか
若者支援は「社会投資」です
もし孤立状態を放置すれば、生活保護などの社会保障を利用する人が増え、社会が負担するコストは増大します。しかし、そうした若者が経済的な自立を果たし納税者となれば、社会を支える存在となります。
私たちの活動は望まない孤立から抜け出し人生に意味や価値を見出す若者が増えるだけではありません。社会保障で支えられる存在を減らし、支える人を増やしていく活動なのです。
若者支援はこの社会で暮らすみんなに還元される「社会投資」であると私たちは捉えています。
本人や家族が解決すべき「自己責任」の問題と言われがちですが、この問題はこの国で生活するすべての人に影響する社会課題です。いっしょに若者を支えてください。
Range
早期支援の必要性
セーフティネットのエアポケットを作らない
「若者」とは一般に15歳から39歳の年代を指しています。この層は就学・就労を中心にライフスタイルの大きな変化がおきますが、その都度、経済動向や社会状況によって本人の努力とは無関係に孤独・孤立に陥りやすい世代です。にもかかわらず「若いから大丈夫」とみられ社会資源が乏しいことも現実です。
生活保護などの社会保障を活用するようになった場合、その後、完全な自立をできている世帯は3%未満と言われています。早期段階で支援を始めることで孤立期間を極力短くして問題を深刻化させず、自立へとつなぐことができます。