育て上げブログ

2018年03月30日

もうひとつの修学旅行


続々と保育園登園子(4人)が増えて、ここで初めてひとり卒園にいたった工藤です。もういくつ寝ると小学生が誕生します。相変わらず、保育園には自転車が使いづらい(3名)状況です。ちょっと前からPTA本部参画への声かけが来ています…

まなびタス」という主に小学生から高校生までの子どもたちに、学校や家庭以外の出会いや機会を提供する学習支援を持っています。そこには不登校児童や経験者、経済的に厳しい家庭の子どもたちなどが通っています。

昨月、毎年恒例の「もうひとつの修学旅行」が実施されました。子どもたち(高校生、スタッフ)は鎌倉観光チームと水族館チームにわかれて修学旅行を楽しみました。

[鎌倉-寺・神社めぐりの旅]

 

[海物語-江の島編]

みなさんにとって修学旅行はどのような思い出がありますでしょうか。僕は中学に京都・奈良(定番)、高校は(経緯不明の)長崎だったのですが、長崎の坂道を部分的に断裂した靭帯(部活)を固めて、松葉づえで歩いた苦し記憶が一番の思い出です。なぜかサッカー部は早朝練習がありました…

よい思い出ばかりではないかもしれませんが、少なくとも修学旅行という記憶があるひとばかりではありません。だからこそ僕らは彼らとともに「もうひとつの修学旅行」を行っています。学校に行くことができずに修学旅行の機会がなかった子や、そもそも学校に席をおいていなかったり、修学旅行のない高校に在籍している子もいます。

彼らにとって修学旅行は幻のイベントであり、かつ、ほとんどのひとが参加したイベントという位置づけになります。それでも一生懸命勉強を頑張り、学校に通学、卒業を迎えた子どもたちです。

私たちの団体としても子どもたちのために寄付を集めましたが、常に大人が寄付を集めて子どもたちがそれで機会を得るだけでは面白くない、そんな風に子どもたちが思ったのでしょう。自分たちでも寄付を集めようと、社内の職員にさまざまなアクションを起こし、自分たちの(ご家庭からのサポートがない)修学旅行費を創造しました。

自分たちがやりたいと思ったことをやる。そのためのリソースは自分たちと僕らのような存在をうまく生かしながら調達する。そして楽しい思い出を彼らができる範囲で共有・報告をしていく。

ほとんどの子どもたちが「まなびタス」の扉をたたいたとき、不安と不安に押しつぶされそうな表情をしていますが、時が経つにつれてどんどん元気になり、ひとと出会い、進路を見つけ、自分たちで行動するようになっていく。そんな彼らの成長機会はまさに社会の大人、みなさまとともに創ることができる教育というものなのだと思います。

育て上げネット
理事長  工藤 啓

 


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