育て上げブログ

2021年10月29日

多様な「働く」につながるリスキリングの機会を


広がってきた「リスキリング」という概念 


 今年に入り「リスキリング」という言葉を目にする機会が増えました。2021年7月7日の日本経済新聞では、リスキリングを以下の言葉で説明しています。 

ーー企業が今後必要となる仕事上のスキル・技術を、再教育で社員に身につけさせること。デジタルトランスフォーメーション(DX)の定着には、特定のデジタル人材だけでなく、複数部門の社員も対応する必要があるため、企業が導入を急ぐ。一時的に仕事を離れ、大学や教育機関で学び直す「リカレント教育」とは異なる。 

こちらは企業内の取り組みとして説明をされていますが、生活にこれだけデジタルが入っている社会においては、個人でも新たなスキルを習得していくことが、就職以外でも少なからず個人に影響します。 

[参考] 
一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブ 
・育て上げネットでも、リスキリングについて動画で議論をしています。 

今夏、約250名が参加したR-PAC事業 


 育て上げネットでは、今夏、R-PACプロジェクトを開催しました。さまざまなリスキリング(学び)の機会を作りました。全国どこからでも参加できるオンライン形式の無料講座です。 

 基本的なICTスキルから、サイバーセキュリティなどハイレベルなものまで。また就職活動などに使えるコンテンツまで幅広くコンテンツを揃えました。 

就労支援は、そのひとに合った「働く」を一緒に考え、その実現のために伴走する行為です。そのため必ずしも就職だけに直結するわけではないコンテンツも大切にしています。 

今夏、R-PACには約250名が全国から参加されました。必要と思われる講座だけを受講していただける形にしています。また、ICT分野の企業さまをお招きした合同企業説明会も実施いたしました。 

そして2021年11月15日より、R-PACプロジェクトの第二回目が開催されます。現時点で100名を超えるお申込みがあり、受講希望講座もバラけており、参加者方々がそれぞれのニーズに合わせて選択していただいているように思います。 

そのなかでも、やや特徴がみられるのが「動画/WEB制作・超入門」です。動画やWEB制作について短い時間ですが、基本的なことをお伝えするものです。コロナ禍以降、さまざまなことがネット経由になったことや、動画配信など個人も企業も、これまであまり馴染みのないものが一般化しました。 

そのため、深く学ぶ前にどのようなものなのか、ちょっと触っておく機会が必要かもしれないという方が増えているのかもしれません。 

人事担当者からのヒアリング 


 今回、R-PACプロジェクトの利用を検討されている方でなくても参考になるかもしれません。育て上げネットでは、就職活動をすることも応援しておりますので、採用面接に立ち会う人事の方からお話を伺うことがあります。 

そのなかで、年齢やこれまでのキャリア、人柄とはまったく関係ないが、採用内定を出しづらいひとがいるということです。 

それはウェブ面接です。面接はこれまで対面が主だったかと思いますが、コロナ禍以降でウェブを経由した面接が増えています。 

もちろん、多くの人がこれまでウェブでの面接を受ける経験があるわけではありません。しかし、ウェブ面接には、それなりの特徴があり、準備をしっかりしておく必要があります。 

特異な例かもしれませんが、背景を設定しておらず、背後に洗濯物がかかっている画面がずっと出ていたり、ネット回線が不安定なとき、チャットでその旨を伝え、画面をオフにして回線を確保するなど、ウェブ面接ならではのところが準備不足で、とてももったいないケースが多いそうです。 

それを受けて、今回のR-PACプロジェクトでも、「就活の心得」の講座ではウェブ面接でのことにも触れていくことにしています。 

みなさまにとって、役に立てるコンテンツを準備しておりますので、自分に合った「働く」を見つける機会としてご利用ください。 

 

育て上げネット 理事長
工藤 啓
 


ページトップへ