書籍「無業社会 働くことができない若者たちの未来」を、週刊東洋経済の新刊紹介欄に掲載いただきました。
BOOKS & TRENDS 新刊新書 サミング・アップ
「無業社会 働くことができない若者たちの未来」
工藤啓、西田亮介 著(朝日新書)
大学・高校などに通学せず、独身かつ仕事を持たない若年無業者の数は200万人を超え、15~39歳の16人に1人を占めるという。本書は支援現場の目線からその実像に迫るとともに、世間の誤解を2014年解くことに力を注いでいる。
彼らの多くは、怠惰とは無関係の病気やケガ、小さなつまずきでレールを外れ無業状態に陥った。現に4人に3人は過去に働いていた。つまり誰もがそうなりかねない。だが一度無業者になると、人間関係、社会資本、意欲までもそがれ、孤立してしまう。
社会の持続可能性を考えれば、単に当事者の自己責任と放置することはもはや不可能だ。旧来の社会システムでは対応できず、制度設計の根本的見直しが必要と説く。
(2014年7月12日発行 東洋経済新報社「週刊東洋経済」より抜粋)